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1.子ども達が生きられない |
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・食べ物が危ない
PCB等の内分泌攪乱物質(環境ホルモン)は大部分の魚介類から検出されます。わが国でも近年やっとPCBが強力な発ガン物質ダイオキシン類に加えられるようになりました。日本の各事業所で保管されていたはずのPCB入りトランスやコンデンサーのかなりのものがいつの間にか行方不明になってしまいました。どこへ行ってしまったのでしょう。ゴミ焼却場近辺の住民の母乳からはかなりの濃度のダイオキシン類が検出されるようです。今や母乳も危ないのです。
食物アレルギーは、大豆製品・小麦・米・とうもろこし・蕎麦・卵・卵を使った加工品・牛乳・乳製品・肉等の毎回の食事に不可欠な食材が原因です(現在のところ明確なしくみはわからないのですが、いずれも化学肥料・農薬・抗生物質等の化学合成物質を使用して生産する農産物です)。アレルギー反応は、人間の身体が自己防衛のために本来持っている抗原抗体反応=免疫が必要以上に作用したり不適切に作用する現象です。アレルゲンとなるものはもはや摂取できません。また、食品添加物の中にもアレルギーの原因となるものが幾つか知られています。アレルギー反応には四つの型があり、そのうち主にI型(即時型)のアレルギー反応によって起こる疾患がアトピーと言われています。
アレルギーは、私たちの身体が示す危険信号と受け取るべきでしょう。アレルギーが無いからと言って安心は出来ません。
食品添加物は個々の物質についてそれぞれに安全基準がありますが、市販の加工食品は当然安全基準以下の食品添加物しか使用していないはずです。しかし、複数の食品添加物を同時に使用するのが一般的です。同時使用の安全性についてはほとんど確かめられてはいません。
次世代の命を守るためには、細心の注意を払って安全な自然の食物を摂取することが大切です。
・衣料が危ない
衣料品に使われる、蛍光剤やホルマリン(ホルムアルデヒド)・塩ビを使用した柔軟剤等の化学物質によってアトピー性皮膚炎等のアレルギー反応を示すことがあります。
綿花から繊維以外の不要な部分を取り除く過程で一般に劇薬を使用します。微量の残留物も心配ですが、製造過程での作業者や環境への影響はかなり大きいものがあります。
今日、合成化学繊維の衣料品が多く出回っていますが、静電気が発生しやすく静電気の放電時に強い電磁波が生じます。電磁波の身体への影響が心配です。また、環境ホルモンが汗に溶出したりする心配は無いのでしょうか?
・住まいが危ない
近年、シックハウス、シックスクールと、有毒化学物質が原因のアレルギー反応が問題になっています。主にホルマリン(ホルムアルデヒド)が悪いということで、ノンホルマリンタイプの合板を使用しても、実は工場でホルマリン入り合板と同じ倉庫に保管していたためにホルマリンが移ってしまっていたり、新しい住まいに持ち込んだ新しい家具や絨毯がたっぷりホルマリンを含んでいたりということがままあります。また、ノンホルマリンに成功したのは良かったのですが、ラワン虫やダニが発生したり、カビが生えてアレルギー反応が起きたりということもあります。ホルマリンやトルエン等の有機溶剤(VOC)は、新しい繊維製品・家具・粘着テープ・スプレー類といった身近なものには必ずと言っていいほど含まれており、ホルマリンを常に環境基準値以下に保つことは結構難しいことなのです。
また、輸入木材が多く使われますが、長い船旅の間にカビが生えないように、日本では使用が認められている白蟻防除剤の類(場合によっては亜ヒ酸等の毒物を含む)を使用していることが多いので、輸入木材は要注意です。 |
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2.親が子どもを守る |
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・一世代前が加害者
私たちが、手をこまねいているために、次世代やあるいはその次の世代が健康を損なったりしてしまっては私たちは、後の世代に対する加害者ということになってしまいます。
・被害者が加害者
私たちは、合成化学物質による被害者であると同時に、日常使用する合成化学物質を廃棄することによって環境を汚染する加害者でもあるということが、今日の環境問題の図式でもあります。環境意識を持たないことが環境問題の被害者かつ加害者の立場に置かれてしまいます。
・古代の知恵を現代の科学で実現する
古代人は、肉や魚を薫製にすることで保存食とし、炭焼きで発生する木酢液で土壌を殺菌し、炭を鋤き込むことで根粒菌を活性化して栄養価の高い農作物を栽培しました。
炭の粉を加工食品に混ぜると、炭の粉が有害物質を吸収し人体に摂取されない形で体外に排出してしまうことが知られています。
木材も燻煙乾燥する事でカビや腐食、害虫からまもり強度を増します。ヒバのエキスを加えれば白蟻も寄りつきません。
このような古代の知恵を、現代の科学で安定的に実現することで、人間や環境に無害なシステムが完成できるのです。 |
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3.ネットワーク「古代人の環」が未来を創る |
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「古代人の環」は、煌燻木材(炭化炉方式による燻煙乾燥木材)及び炭や自然素材利用等を中心とした健康住宅(建築)の造り手の人々や、健康住宅に住まう事を目指す人々、あるいは住まい手の人々が緩やかに手を結ぶ環(リンク)です。
煌燻木材は木を腐り難くする技術ですから、住宅の素材としてばかりでなく、木材の屋外利用が容易になります。間伐材も土木資材として大量に利用できるようになりますから森が活性化します。森の活性化は木材として固定される二酸化炭素量が増大することです。地球の温暖化防止にも貢献します。
「古代人の環」は、煙や炭を中心とする技術で、住まいばかりでなく、衣・食・住をトータルに健康にすることを目指します。より多くの「古代人の知恵」を発掘し現代の科学で実現することで、精神的にも健康で豊かな生活を追求します。
「古代人の環」は、誰もが自由に参加できて、参加者が自主的に創りあげていく組織です。「古代人の環」への参加資格は、「自分や次の世代が健康に生活することを望む」ことです。
「古代人の環」を広げて、次世代が持続的に生存できる社会を実現しましょう。私たちの未来を一緒に創りましょう。 |
2002/06/18 |