(参考資料1)

ダイオキシン計量単位表示について

    〜ng TEQ/m3    〜ng TEQ/Nm3  

99/06/02

・TEQ(Toxic equivalants):2,3,7,8-TCDD(2,3,7,8-四塩化ダイオキシン)毒性等量

一般にダイオキシン類と称されているのは、ポリ塩化ダイベンゾパラダイオキシン(Polychlorinated dibenzo-p-dioxins,PCDDs)と、類似の性質、毒性を有する化合物であるポリ塩化ダイベンゾフラン(Polychlorinated dibenzofuranms,PCDFs)である。化学構造的には2個のベンゼン環が、2つの酸素原子で結合したものがPCDDs、1つの酸素原子で結合したものがPCDFsで、個々の化合物を異性体(congeners)と称し、同じ塩素数を有するダイオキシン、フランを同族体(homologues)と称する。そのうち4塩化のダイオキシンはTCDDs、フランはTCDFs。1〜4位と6〜9位の水素が塩素と置換可能であり、塩素数及び置換位置によってダイオキシンで75種、ジベンゾフランで135種の異性体が存在する。これらのうち、1〜3塩素化のPCDDsとPCDFsは毒性的には重要性が小さいと考えられており、2,3,7,8位が塩素置換した2,3,7,8-TCDDの毒性が最も強い。2,3,7,8位が塩素置換したPCDDs(7種類)とPCDFs(10種類)は2,3,7,8-TCDDと類似の毒性、生化学反応を示すことがわかり1980年以降これらをダイオキシン類とみることが多い。
また多くのハロゲン化合物がこれらの塩素化されたダイオキシン類と同様の特性を有することがわかってきており、これらをダイオキシン類に含めることもある。ダイオキシン類似として明確になってきているのがある種のPCBであるコプラナーPCB(Non-ortho PCBs, Mono-ortho PCBs)と称するものである。これらの異性体の毒性を把握するために2,3,7,8-TCDDの毒性を1としたときの相対的な毒性の強さを表す係数として2,3,7,8-TCDD毒性等価換算係数(TEF:Toxicity Equivalent Factor)を用いる。

この2,3,7,8-TCDD毒性等価換算係数に実際の含有量などを乗じて計算したものが2,3,7,8-TCDD毒性等量(TEQ:Toxic equivalents)である。(毒性当量と記述の文献もある)

重さの単位

    ng:ナノグラム 10−9g(10億分の1グラム)

    pg:ピコグラム 10−12g(1兆分の1グラム)

・ダイオキシン濃度の表し方(例)

    大気中   pg/m3     ng /Nm3

         N:(Normal,ノルマル)0℃,1atm(standard atmospheric pressure,標準気圧)

    土壌中  pg/g          (ng/kgと同じ)        (pptともいう)

    生体中   pg/g脂肪      脂肪分当たりに直したもの(pptともいう)

・分子の数と重さ

6×1023 個の分子の重さを分子量といい、TCDDは322g。従って1pgのTCDDは約2×109 個、すなわち約20億個の分子を意味する。精液1ml中の精子数は1億個弱である。  

参考 ダイオキシンホームページ講座 環境省

(参考資料2)

輸入木材の検疫薫蒸剤 臭化メチルについて

 

02/07/18

輸入木材の検疫薫蒸剤として使用される農薬である臭化メチルは、1992年に開催された「第4回オゾン層を破壊する物質に関するモントリオール議定書締約国会合においてオゾン層破壊物質に指定され、1995年からその生産量・消費量を基準年(1991年)の実績値以下にするよう制限するとともに、2010年全廃までの削減スケジュールが決められていましたが、1997年に開催された第9回締約国会合でスケジュールが前倒しされ、先進国は2005年1月1日をもって全廃することが決定されました。
臭化メチル削減スケジュールは、2001年には基準年(1991年)の50%、2003年に70%、2005年に100%、つまり全廃になります。(検疫処理、出荷前処理、不可欠用途、緊急処理は規制外)
参考 臭化メチル削減計画 GREENJAPAN研究会
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