報道資料

ヒバ油 MRSAに効果

院内感染予防で注目 青森で講演会 アトピー性皮膚炎にも 

読売新聞青森版(1992/11/28)

ヒバ油に含まれているヒノキチオールの効果が、さまざまな分野で注目を集めている中、青森市で27日、ヒバ油の有効活用に関する講演会が開かれた。講演会では、4人の専門家が医療面での活用の可能性を取り上げたが、この中でヒノキチオールが院内感染の原因となっているMRSA(抗生物質に抵抗性のある黄色ブドウ球菌)に効果があることや、子供のアトピー性皮膚炎にも効能があることなどが報告され、約200人の出席者の関心を呼んでいた。
ヒバ油は抗菌力があることから、さまざまな分野で活用され、ヒバ油を使ったせっけんや洗剤、寝具などもあるなど、ヒバ油はあらゆる分野でその活用法が見直されており、医療面からも注目されている。

この日の講演会は、青森ヒバ油研究協議会(成田一憲会長)が開いたもので、国立小児病院小児医療研究センターの飯沼和三研究室長や病体生理研究所検査部の福井徹副部長など4人の専門家が、医学的な観点からみたヒバ油の利用法と効用などをスライドを使って報告した。

この中で飯沼室長は、ヒバ油の特徴として、殺菌力や揮発性があり、実際の活用例としてアレルギー性皮膚炎やアトピー性皮膚炎の治療と予防などに効果があると指摘。

また、福井徹副部長は病院などで治療を受けている患者が、医療施設で新たに病気に感染する、いわゆる院内感染の原因であるMRSAに効果があると述べた。

さらに、まだ研究の段階ながら揮発性を生かした活用法もあると報告し、「今後はデータを基にして、空気の清浄や、本格的な医療分野での活用は十分」との判断を示した。

このほか、弘前大学教育学部の平岡恭一助教授は、ヒバ油の香りがストレス緩和作用に効果がある、との研究結果を発表した。

最後に、県工業試験場樹木抽出成分開発指導チームの岡部敏弘主任研究員が「青森ヒバ油の利用の現状と今後について」と題して講演。単に原料供給だけでなく、付加価値をつけた商品化を目指している現状を説明する一方、資源保護の観点からもリサイクルシステムの確立を図ることが重要−と強調した。

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