(*1)「聖なる大地」の意。(*2)正式名称は “Lanka Jatika Sarvodaya Shramadana Sangamaya”、スリランカ国内では一般に “Sarvodaya” と呼ばれている。
(*3)現在までにスリランカ約21,000ヵ村のうち約15,000ヵ村が何らかの形でこの活動に参加している。
(*4)アリヤラトネ氏が語るサルボダヤ運動の開発観:「(開発という言葉は)高度に非人間的な意味に定義され,公式化され,そして実行されてきた。(中略)私は『開発』を人が精神的に目覚める過程であると定義したい。このプロセスは個人,家族,小集団,村落,都市社会,国家社会および世界社会のなかで同時進行的に進んでいかなくてはならない。またその精神的目覚めというのはすべての側面を含むもので,人間の精神,倫理,文化,社会,政治,経済面での生活が不可分に絡み合う総合的な過程であるべきだ」【アリヤラトネ1990:185,()鈴木晋介氏】。出典:2000.3『族』より
例えば、一村民家族の家の屋根を葺き替える場合の作業システムは、日本の飛騨白川郷の合掌造り屋根の葺き替え作業等と同様で、村民の大部分が作業に参加し、家の住人が参加者全員に食事をふるまうというように、労働の代価として金銭的な受渡がない形で進められます。
また、村民に対する資金貸し付け等を低利かつ柔軟な期間設定でサルボダヤ委員会または最終的に村に設立されたサルボダヤ銀行が行う等の金融経済活動も行っています。
(2001/10/12 松野 浩)
参考図書
「アリヤラトネの道
サルボダヤ運動の全貌」 G・リヤナーゲ著
道家祐元/上坂元一人共訳 (株式会社世論時報社)
「地球家族の絆を求めて」アリヤラトネ著
(日本青年奉仕協会)
「東洋の呼び声」アリヤラトネ、山下他訳(はる書房、1990)